lukaはいつものように焚火のそばを離れて、ひとり薄暗がりの中に座っていた。
「luka……」
1号がやって来て、隣に座る。
「1号……」
「今日もみんなと一緒に食べないんだな……」
少し沈黙を続けた後、lukaは表情を険しくして呟いた。
「今日はアイツが食事当番でしょう……それだけでも……。
しかもアイツ……豆のスープを作ったのよ」
「……そうか……、lukaは豆が嫌いだったな……」
うんうんと、lukaは首を縦に振ってみせる。
「雪は知らなかっただけだと思うぞ」
「……わかってるわよ」
「それで今日はケーキを食べていたのか……」
「いいでしょう、好きなもの食べたって」
そうは言いつつも、大好きなはずのケーキが、今日は味気なく感じていた。それでも甘味を求めて、lukaはケーキを口へ運ぶ。
「……」
1号は何も言わずに立ち上がり、焚火の方へ足を向けた。
A.黒い方
B.甘い方
→A
「フフ……フ……」
(これでまた一つ、アイツを殺す理由が増えたわ……)
lukaは暗く笑った。
→B
(1号……)
1号の態度にlukaは動揺した。
(どうしてあんなヤツの味方をするのよ……!)
苛立たしさの後に、とてつもないさみしさが込み上げる。
(私……1号に八つ当たりしちゃった……)
目に涙が貯まり、零れ落ちそうなった。
(……)
「luka、ほら、これ……」
「1号?」
戻って来てくれたことに、lukaの心は温度を取り戻す。
1号がlukaに手渡したものは、おにぎりだった。
「ケーキだけじゃ栄養が偏る。オレも付き合うから、一緒に食べよう」
「夕食を食べ終わって、お腹いっぱいじゃないの……?」
「まだ入る」
「……ありがとう」
二人で黙々と食べ始める。
白いごはんの中の具にたどりつき、一口食べてlukaは1号に問い掛けた。
「これ、何が入ってるの?」
「ヤハン魚、ピアーが佃煮にしたものだ」
「ふーん……甘いね」
「口に合わないか?」
「ううん、おいしい……」
おにぎりを食べ終わって、lukaはまた1号へ声を掛けた。
「ケーキも食べる?」
余談(反転)
書き途中の誤字記録
(誤)魔物スープ → (正)豆のスープ
ピアーの佃煮は、前もって作り置きしておいたものみたいです
lukaは豆乳もだめなのかしら・・・?(←不明です)
たとえばおやつに豆腐のドーナツ、お夕飯は呉汁にお豆の炊き込みご飯、デザートは豆かん・・・とかだったら大変なことになりそうです
どんぱちです