ベガがトレーニングをしていると1号が近くを通り掛かった。
手近なベンチを見付けて座り、ぼんやりとした表情を浮かべている。
一通りのトレーニングを終えるとベガは1号に声を掛けた。
「どうした」
1号はベガを見上げてゆっくりとつぶやいた。
「雪と____した」
「ほう……」
「雪にキスしてくれって言ったら口を塞がれて、 舌を絡めながら
____________してくれて……すごく気持ちよかった……」
「それは良かった」
ピンクの髪をぽんと撫でてベガは微笑んでみせる。
「ベガは気持ちいいこと、したことあるのか?」
「ご想像にお任せするよ」
「秘密か……。雪は慣れているみたいだった、沢山経験があるのかな」
「どうだろう」
「シキとか……?」
「私達では真相は分からない。
雪から直接聞いているわけではないから、この辺りまでにしておこうか」
「……そういえば普段はこういう話をすることが無いな」
「言う言わないは個人の自由だが、秘めたがる者は多い。
聞く側としても平気な者もいれば苦手な者もいる。
だから例えば……大勢が集まるような場では話題に上ることは稀だろう」
「うん……そうだな、今の仲間たちでもあからさまなのは一部だけだ」
「おまえは耳にしてどう思う?」
「うるさい」
「ハハ、正直だな」
「あ……ベガも聞きたくなかったか?」
「いや大丈夫だ、構わない。
ただ、誰もが快く聞いてくれるとは限らない、相手が――
雪がどう思うかということも含めて意識しておいた方が良い」
「浮かれて気付かなかった……これからは気を付ける」
「舞い上がるのは無理もないことだ」
「ベガ、この話は……」
「ああ、誰にも話さない。安心するといい」
雪:口止め注意不足です、うっかりしていました
1号:頭を撫でてくれた大きな手が心地良くて、ベガに寄りかかりたい衝動が
ふわりと湧き起こりました、開花してしまったようです
ベガ:ダメだこの色ボケ…早く何とかしないと(→1号)
雪の気苦労と激怒する表情が目に浮かびました
1号の行く末が思いやられ、これからは少し気に掛けて見るようにしようと思いました
あからさまな方達:本人たちはそれなりに隠そうとしていますが隠し切れていません
※ 一部、棚さんのネタをお借りしました、ありがとうございます